M&Aクラウドでは、新型コロナの感染対策として、ほぼ全社員がリモートワークを行なっています。 弊社はもともと原則としてリモート ワークを行なっていなかったため、リモート ワークの導入に伴い、いくつか工夫しなければならない点がありました。 そのうちの一つが、カンバンです。
エンジニアチームでは、スプリントで実施するタスクについてカンバンで管理しています。 カンバンは、アナログな物理的カンバンボード(ホワイトボードに付箋を貼る)を使って運用していました。 当然ながら、このボードはインターネットで閲覧することもタスクも操作することもできません。(なんということでしょう!)
そういうわけで、オンラインで使えるプロジェクト管理ツールを使うニーズが生まれたわけです。 プロジェクト管理ツールはBacklogやRedmine,Asanaなどいろいろ有名どころはありますが、 以前から部分的に活用(※1)していたGitHub Projectsへの移行を検討しました。
※1 GitHub Projectsはタスクの付箋製造マシーンとして使ってました。 もともと、スプリントごとにGitHubのIssueをポストイットに手書きで書き写してタスク化するつらい作業がありました。 それでは時間がもったいないということで、 GitHubのIssueをGitHub Projectsに表示して、CSSを上書きして見た目を付箋風に調整した上で印刷し、ハサミで切り取って付箋化してました。
図 我々の物理カンバンボード(タスクをグルーピングしたり、週の予定を書いたり色々カスタマイズされている)
GitHub Projectsってなに?
GitHub Projects はGitHubが提供してるカンバンツールです。 ボードはリポジトリ単位または組織単位で(リポジトリをまたいで)作ることができます。 Issueをタスクとして表示できたり、GitHubのアカウントがそのまま使えるのが他のタスク管理ツールと比較した特徴かなと思います。
GitHub Projectsを2週間ちょっと使った結果
弊社のエンジニア5名と、デザイナー1名にGitHub Projectsについてアンケートに答えてもらいました。 アンケートは、今までの物理カンバンボードとの比較という観点で答えてもらいました。
誰が何をやってるかわかりますか?
評価はぼちぼちという感じでした。
アイコンが表示されるのでわかりやすいという意見が多いです。 物理カンバンボードではタスクに手書きで名前を書いていたので、それよりはわかりやすいと評価されています。 一方で、column(フェーズ)とassingneeが設定されてないとわからないという意見もありました。 これは仕組みの問題というより運用の問題なので、忘れずに更新できるようにしたいです。
図 タスクにAssigneeのアイコンが出てる例
タスクの一覧性はよいですか?
比較的ネガティブな評価でした。
どのくらいタスクが進行しているかはわかりやすい。
という点が高評価で、
未着手(TODO)のissueがたくさんあり、スクロールしないと見れないので一覧性が悪い
という点が悪評価でした。
図 TODOがいっぱいあって見辛い!(ブラウザでズームアウト80%しててもこれ)
また、検索ができないという意見もありますが、GitHub Projectsには検索機能もついており、タグをクリックしたり、フォームに文字列を入力することでカジュアルにフィルタすることができました。 まだ使用して2週間なので、機能を使いこなせてないユーザーが多いのかもしれません。
図 検索フォームあるよ!
UXよいですか?
評価が別れました。
高評価な点
- ページ遷移せずに詳細を見られる(画面右に表示される)
- クローズすると自動で移動
- 詳細を記入できる
- PRと紐づけられる
低評価な点
- issueをカンバンに追加するのがめんどくさい
- タスクをまとめて移動できない
デザインはイケてますか?
ぼちぼちという評価。
シンプルで良いという意見が多いように感じました。
あなたの思うメリット
ラベルのフィルタ機能がメリットとして上がっていました。回答者のフィルタがないと回答していた人もいるので、この辺は使い方の周知をした方が良さそうです。 また、GitHubを使って開発してるので、issueやアカウントをそのまま連携できるという点がメリットとして挙げられていました。
あなたの思うデメリット
操作性の悪さ、一覧性の悪さが指摘されました。
総合評価
総合評価は、ぼちぼちという感じです。 平均すると 3点/5満点 という結果になりました。
いくつか不満はあるものの、このまま使用を続けられるレベルかなという印象です。
その他
最後にフリーコメントで、いい意見がありました。
弊社は今後もエンジニアをどんどん増やしていく予定です。 コメントにあるように、一覧性や操作性を考えると、エンジニア10人くらいまでなら一つのカンバンで運用できそうですが、 人数が多くなった時には、チームごとにカンバンを分けたり、別のツールを使う必要が出てきそうです。
逆に言えば、6名程度であれば一つのカンバンで十分に使えます。
まとめ
以上、参考になりましたら幸いです。