「レバレッジ指向」という開発チームバリューについて

f:id:zacky2:20210126110429j:plain こんにちは、エンジニアの津崎です。

前回の記事で、「全員インフルエンサー」という開発チームのバリューについて紹介しました。 今回もその流れを汲んで開発チームのバリューの紹介をしていこうと思います。

開発チームのバリューについて

M&Aクラウドの開発チームには行動指針として以下の三つがあります。

このバリューは、今月(2021年1月)に開発チームによる合宿*1により策定されました。

今回は、「レバレッジ指向」というバリューについて紹介します。

レバレッジ指向」というバリューについて

レバレッジ指向」とは今回のバリュー策定で生まれた造語です。

レバレッジ」という言葉は、よくFXの話で、「レバレッジの倍率が〜」という使われ方すると思いますが、 このバリューでは、「小さい労力で大きな成果を出す」という意味として使っています。

スタートアップにおけるソフトウェア開発では、「価値を素早く届けること」と「スケールできること」を求められますが、このバランスはとても難しいです。 「価値を素早く届けること」を追いすぎると、技術的負債が増えて価値を素早く届けられなくなったり、「運用でカバー」的作業が増えて開発する時間を失ってしまいます。 一方で「スケールできること」を求めすぎると、機能開発するのに時間がかかり過ぎて商機を逃してしまいます。 このバランスはプロダクトの成長具合によって変化することが求められます。

弊社のプロダクトは、順調にユーザー数を伸ばしており、「スケールできること」を重視するフェーズに差し掛かってきました。 ユーザ増加だけでなく、エンジニアの増加や、プロダクトの複雑性の増大にも対応していく必要があります。 そんな背景があり、より長期的な目線を持って「レバレッジ」の効く選択をしようという方針が固まりました。

「指向」という言葉も議論がありました。 「しこう」には「指向」の他に、「思考」と「志向」がありますが、 「指向」は「方針の選択の局面でどちらの方向性でいくか」という判断の際に使いやすいワードであり、 「オブジェクト指向」といったエンジニアに馴染みのあるワードであるため選ばれました。

つまるところ、「レバレッジ指向」という言葉は、『長期的な目線を持って「レバレッジ」の効く方針を「指向」していこう。』という意味を表しています。

レバレッジ指向」の体現

レバレッジ指向」がバリューに設定されてからまだ日が浅いですが、早速レバレッジ指向を体現する開発を行っています。

コードによるコード生成

データに対応して単純なコードをたくさん作成しなくてはいけないケースにおいて、コードを生成するコードを実装することで対応しました。 コードによるコード生成を行うことで、今後、データに追加、削除があっても簡単に対応することができます。 少ない労力で大きな成果を出す、レバレッジ指向な実装ができたと思います。

この話はPHPer会議での登壇を予定していますので、そちらの方でお話しさせていただければと思います。

fortee.jp

NoCodeツールによる人力の排除

現在、開発チームではIssueの管理をGitHubからJiraへ移行している最中です。 必要なIssueだけJiraに移行するため、 GitHubのIssueに「Jira移行」とコメントすると自動でJiraに同じIssueが作成される仕組みをZapierを使って作りました。 こちらも人力作業を排除するレバレッジの効いた仕事といえます。

リリーススクリプトの改修

弊社のリリーススクリプトは最近になって特定条件でうまく動かない問題が発生していました。 運用でカバーできるものはなかなか根本修正されず、運用でカバーが常態化してしまうことはよくあるかと思います。 今回、「レバレッジ指向」がバリューに設定されたため、運用でカバーを排除する修正がすぐに行われました。

最後に

レバレッジ指向」を体現してプロダクトを爆伸びさせたいエンジニアを積極採用中です。 カジュアル面談もやっておりますので、お気軽にご連絡ください💪

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*1:合宿とは名ばかりの泊まり込みのない長時間ミーティング